マーフイーの法則

Anything that can possibly go wrong will go wrong

「不都合を生じる可能性があるものは、いずれ必ず不都合を生じる」という有名なマーフイーの経験則がある。アメリカ空軍で生まれたものだが、日本でも1990年代前半に広く流行した。

「落としたトーストがジャムを塗った面を下にして着地する確率は、カーペットの値段に比例する」というような自虐的悲観論にまで拡大され、冗談めいた都市伝説になってしまったが、その一方で「常に最悪の状況を想定し備えるべし」という基本的概念は今日のリスクマネージメントの基本になっている。

僕はカレラ 964にはほとんど乗っていない。直近で乗ったのは2ヶ月前。年一回のステッカーを取ったときで、今年になって走行距離は30マイル(50キロ)である。

ポルシェにはスペースの関係上、スペアタイヤが空気なしで搭載されている。したがって、緊急時その空気をいれるためのポンプが付属していている。

これはシガーライターから電源を取る大変便利なものなのだが、どういうわけか、ポルシェのシガーライターにしか合わない。そんなわけで、最近、カレラはもっぱら、自転車や他の車の空気入れに使っていた。

先週、久しぶりに乗ろうとエンジンをかけたのだが、セルモーターは勢いよく回るのにエンジンが一向にかからない。何回やっても駄目である。ガソリンが燃料系に運ばれていないことになる。この場合、原因は3つしかない。ひとつは燃料ポンプのヒューズが切れた。2つ目は燃料ポンプが固着した。そして3つ目は燃料を送り出すポンプリレーが壊れた場合である。

実は90年代初頭までのポルシェ911、964、930に致命的な不具合パーツがある事はポルシェ乗りたちの間では良く知られている。3番目に疑わしい燃料ポンプリレーである。Digital Motor Electronicsのことで、DME リレーともいう。簡単に言うと燃料ポンプを働かせるためのスイッチである。

ひどいのになると、このスイッチの不具合で年2回も走行中エンストしたり、旅先で止まってしまい、やむなく汽車で帰ってきたなどという笑えない話もあり。ポルシェを運転する際は予備のスイッチをグローブボックスにしのばせておくことを推奨する方もいたほどである。

そのポルシェのDME リレーはD(A)MEリレー、「だめリレー」と揶揄されている。

つまり、マーフイーの法則からいくと、90年初頭までのポルシェ・オーナーなら「最悪の状況を想定し備えるべき」典型的な事例であった。

rocketboy2 について

合成化学と薬化学と天然物化学を生業にし、それらを基盤にしたビジネスを展開している。
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