子供の時間

今夏、日本行きの飛行機の中でこんな会話を耳にした。「お坊ちゃんは日本に住まわれてませんよね」フライト・アテンダントが母親らしき女性にきいている。「はい。アメリカにきて10年になりますけど」「受け答えがしっかりと丁寧で、日本からのお子さんとは全く達って見えたものですから。」

確かに日米の子供達は別の生き物である。欧米ではたとえ子供が間違ったことをしても、そこから何かを学ばせようとする。だから、教師も親も子供をまずほめる。日本では最初から親も教師も正解を求める。だから、間違いをただすために叱る教育になってしまう。

結果、米国では子供は自分の気持ちを率直に表現し、日本では間達いをおそれ、学校でも家庭でも押し黙る子が多くなる。基本的な教育方針の違いが、子供の性格にまで反映されるのだ。米国は優れているところを伸ばす縦教育。数学だけは飛び級できるほどの子供もいれば、音楽の天才もいる。足の速い子もいれば、コンピューター大好きというものもいる。それぞれの一芸に誇りをもっている。こういう環境で育った子供達は自己主張が強い。しかし米国の教育は主張だけを教えるわけではない。正しい主張をするためには、他人の良さを尊重し、聞く耳を持つことも教える。

一方、日本の教育は横一列主義。常に平均値の高さで判断される。その昔、横一列への反省なのか、「ゆとり教育」などという施策が登場した。この考え自体は悪くはないが、問題は、「ゆとり」の実態が子供に時間を丸投げするだけであったことだ。時間の使い方を教えずして、子供に何をしろというのか。大人の責任放棄としか思えない。

ある分野で縦に伸びようとする子供を抑えて、全体的に高い平均値を求めていくとどうなるだろう。すべてをそつなくこなす「良い子」が増える。

だが、米国の子供との大きな違いは、日本の「良い子達」は自分が何をしたいのかわからないことだ。だから主張をしない。判断もできない。そういう教育の結果どうなるかといえば、大学にははいったが、不登校、引きこもり。卒業はしたものの、フリーター、おたくなど、社会に背をむける子供達になる。

 

rocketboy2 について

合成化学と薬化学と天然物化学を生業にし、それらを基盤にしたビジネスを展開している。
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