忖度結構 2

乱暴に言えば、政(まつりごと)とは金の分配である。自分の属する地域や組織により多く分配する力を政治力という。その綱引きが政治力学であり、綱引きの方向を決める要因のひとつが陳情や忖度を加味した「リーダーの意向」となる。このメカニズムは程度の差こそあれ万国共通である。

万年野党の共産党などは「国民には知る権利がある」「何もかもガラス張りに」などと理想論を掲げるが、政治には国民が知らないほうが良い情報もたくさん存在する。組織運営はきれいごとでは進まない。それがベストとはいわないが、清濁併せ呑む力量がないと組織は立ちいかなくなるのも確かなのだ。

こんな政治力学を熟知し、うまく泳ぎ上り詰めた元官僚トップが、今更「総理の意向」があったという内部文書を漏らすのは尋常ではない。内閣府がこの裏切りに驚くのも無理はない。マスコミは正義感からだなどという。

しかし、私はこの元トップ文部官僚の言動は実に人間臭い遺恨からきていると思う。彼が辞任に追いやられた原因は官僚の天下りの口利きをしていたことだ。天下りこそ忖度の典型である。歴代のトップ誰もが行ってきた申し送り事項なのに何で自分だけが処分されるのだという無念さがあったに違いない。誰もが飲み込んでいる政治力学だが、ひとたび公けになれば、周辺は口をつぐみ、手のひらを返したように正論を言い始める。

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表沙汰になったことで詰め腹を切らされ引責辞任した彼の無念さは痛いほどわかる。理不尽に組織をはじき出された自分が飲み込んできた忖度の一端を暴露することでささやかな復讐を果たしたのではないのか。

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忖度結構!

最近、「忖度」という言葉が話題になっている。このききなれない言葉は、辞書によれば、「相手の事情や心情をくみとること。また、くみとって手加減すること」だそうで、政治家の忖度とは、「相手の便宜を測って関係者にお願いする」ということになるようだ。

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野党はこれが問題だというが、私には「忖度」と「陳情」の何が違うのか今一つ理解できない。子供の頃、私の父親はホコリのひどい自宅前の市道、わずか100m区間に砂利をいれてもらいたくて知合いの市会議員にお願いした。そして細い小路に面するわずか10余軒の住民のためだけに税金を使って砂利が入れられたのである。これも立派な忖度になる。もともと政治家の役目のひとつは国民の要望をくみ上げて便宜を図る為にある。地域の利益代表としての政治家を国家に送るために地方区があるのだ。

そう考えると、たとえ首相が、ある大学の獣医学部設立の陳情を受け、それに便宜を図ったのと、市会議員が10余件の住民のために道を改修する便宜を図ったのと本質的には同じことである。今回の騒動に韓国大統領の不祥事が引き合いに出されるが、彼らがやったのは忖度ではなく、権力を盾にした不法取引や利益誘導、つまり「わいろ」である。

獣医学部開設には表向き、国民の利益という名目がある。戦略的特区ならなおさらだ。民進党は総理の意向にこだわり、文書の存在に血眼になっているが、このままでは勝ち目はない。加計学園の問題は、総理の口利き、意向があったかどうかではなく、これによって「わいろ」があったのか、特別な利益供与があったか、切り口を変えて調べるべきである。それがなければ総理の意向、大いに結構ということだ。

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馬鹿の壁 16

1年位前から、ニュースで お笑いコンビ「ピース」の綾部祐二という方が「コンビを休止して渡米してバイトしながら夢を追いかける」と報道していた。しかし、このニュースを知って、23年間在米してきた私には素朴な疑問がわいた。

どういうビザで入国するのかである。不思議でならなかった。就労ビザのH1は米国に受入れ会社がなければまず取得はできない。基本的にビジネス投資家という名目のEビザの場合は、日本にある親会社が米国につくった子会社か、あるいは何らかの資金援助している会社でなければ無理である。つまり、綾部という方に何等かのツテがなければ合法的に働くことはできないのだ。

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彼が所属する吉本興行が彼のために米国の関連会社に手を回してビザ取得を依頼することは可能かもしれないが、それなりのポジションと仕事内容(Job description)の提出がビザ取得の前提になる。

バイトなどと軽く言うが、観光ビザではバイトすらできない。非合法なのだからまともなところはどこも雇ってはくれない。しかも3か月しか滞在できない。もしオーバーステイすると、不法滞在ということで、3年から10年間は米国に入国禁止になる。

留学用のJ1ビザを取得するには学校に入らねばならない。しかもJビザでは基本、合法的なバイトはできない。米国行きを夢に見ている日本の若者はたくさんいるだろうが、大きなビザの壁がたちはだかっているわけで、綾部氏がバイトでもして夢を追い変えるなどと簡単井言って実現できるはずもない。

普通に考えれば、行ったところで3か月で帰国は誰の目にも明らかなのだ。一体、彼はどういう情報を集めて、渡米できると判断したのだろう。馬鹿を通り越して無知すぎると思うのだが。

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孤独のグルメ 36

この項で何度も紹介してきたが、僕は今まで8年余り、出張の度に必ず飛騨古川の蕎麦の名店「なかや」でランチを食べてきた。だがまだ一度も夕食をいただいたことはなかった、今回、やっと念願がかない「なかや」で夕食を取ることができた。

ここは夜の営業は不定期で、予約しておいたほうが良いそうだ。僕は、まず蕎麦焼酎の蕎麦湯割から始めた。ここの蕎麦湯は濃いので、かきまわすためのスプーンがついてくる。

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「あて」として頼んだのは、牛筋の煮込み、こも豆腐、にしんの棒炊き、野草の天ぷらである。どれもこれも素朴だがうまい。

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今夜のメイン・イベントは、もちろん蕎麦をあてに蓬莱の「ぬる燗」を飲むことだ。僕は、冷では蓬莱の吟醸が大好きだが、ぬる燗には断然、上撰(本醸造)が良い。

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今夜は寒く飛騨には深々と雪が舞っている。ぬる燗にした。

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もり蕎麦には辛子大根をふんぱつした。わさびとは一味違う。酒の友にはまた格別である。僕は幸せで贅沢な夜を満喫したのである。

 

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バタークリーム・ケーキ

人には誰でもあまり大きな声では言えない変わった嗜好があるものだが、僕は不二家のバタークリームのクリスマスケーキが大好きである。子供の頃、クリスマスイブの朝、家のガレージにおいてあるケーキの箱をこっそり開け、箱の端っこや上についているバタークリームを手でそっとすくって食べた時の後ろめたさとうまさはまだ記憶に残っている。

さらに、2-3日経過して表面のクリームが硬くなってしまった状態のクリームを少しずつ崩して口に中で溶かすのも大好きで、これがもう至福の時間だった。だから、社会に出てからは、わざと25日が過ぎて売れ残り、やや硬くなり、半額になったクリスマスケーキを買って食べたものだった。しかし、バターの高騰と健康志向のせいだろうか、米国在住している間に、日本でのバタークリームケーキは市場の地位を失い、代わりに甘さを抑えた、上品な生クリームケーキが全盛になってしまった。

ついでながら、米国の庶民の間ではまだまだ巨大かつ毒々しい原色でものすごく甘いバタークリームケーキが主流である。

僕にとっては口に入れるとすぐ消える生クリームの触感は、ただただ情けなく、はかないだけだった。加えて、ケーキ生地も生クリームにあわせるかのように、これまた柔らかいシフォシフォンケーキや「ふにゃっ」としたパウンドケーキ。情けなさの2重奏は食べると悲しくなるのである。

そんなわけで、今年のクリスマスも僕は「ペコちゃん」が微笑む昭和レトロの不二家のバタークリームケーキを食べる。

 

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ヒラリスト 7

先日行われた大統領選ではヒラリー231、トランプ290でトランプが過半数の270を超えた。それ以降、日米では次期トランプ大統領の話題で過熱している。

投票前までは、もしトランプが勝てば株は下落、円高が加速などと恐ろしい予測が飛び交ったが、そいう予測は全部外れた。地震予知と同じで、今まで、マーケット・アナリストの予測が当たったためしはなく、何でそうなったのかというつじつまあわせの事後説明だけである。そこまで論理的に説明するなら予測に活かせよと皮肉のひとつも言いたくなるが。

さらに集計が遅れれていた数州で票が確定し現時点では232と306とその差はさらに拡大している。しかしよく考えてみると、11月8日に選出されたのは、「次期大統領」ではない。全米50州と首都ワシントンD.C.に「次期大統領を選ぶ538人の2党の選挙人」が割り当てられただけである。

この選挙人が12月19日に投票を行い、過半数の270票以上を獲得した候補が次期大統領となる。はたして共和党の選挙人全員が代表候補であるトランプへ投票するのだろうか?不明である。ヒラリー陣営は各地でトランプへの大規模な抗議活動を行い「選挙人はヒラリーに投票せよ」と訴える署名活動により既に約455万人が署名したそうだ。

もし538人の選挙人の内、トランプに投票する者が過半数の270人を下回れば、つまり共和党の選挙人36人がヒラリーに入れるか、白票を投じれば、最終的な決着は連邦議会の下院に委ねられる。

まあそんなことが起きることはないだろうが、誰もがジョークト思っていたトランプが大統領に勝利したのだから、最後にそういう予想外のどんでん返しがあってもおかしくはない。ヒラリーが大統領となる可能性はまだゼロではないのである。ヒラリストの一縷の望みなのだが。

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蓮舫の闇 2

僕は最近持ち上がった蓮舫議員の2重国籍疑惑に関して「蓮舫の闇」という文章を9月15日の本ブログに書いた。概要は、「日台のことはわからないが、少なくとも日米では重国籍は違法である。しかし黙っていればわからないので、日米の2重国籍を持っている確信犯もいる」という内容であった。最近、これを読んだ方から以下のようなコメントをいただいた。

大丈夫ですか?読解力がないようですが、本人の意思に反し生まれながら米国籍を持ってしまった二重国籍保持者は日本では合法ですよ。あなたのように自らの意思で米国籍を取ろうと考える人は米国籍取得と同時に日本国籍は喪失します。そもそも土俵が違うのです。大丈夫ですか?国籍法全て隅々まで間読んでますか?勘違いしないように。
貴方が紹介したブログ主は前者です。その方のブログや国籍法を読んでなお、あなたの勘違いが解けないのなら、きっと長い在米中に日本語忘れちゃったんですね=(^.^)=お気の毒に。

私の読解力は確かにたいしたものではないが、この方の書いたことは正しくない。「本人の意思に反し生まれながらに米国籍を持ってしまった二重国籍保持者」というが、本人の意思に沿って生まれる方はこの世にはいないので、コメントの主は恐らく「本人の意思とは無関係に生まれた」という意味で使ったと思う。これには幾通りかのケースがある。

最も考えやすいのは、米国就労ビザあるいはグリーンカードを保有する日本人同士が米国で子供を出産した場合だろう。米国では両親がどんな外国籍をもっていようと、米国で生まれた子供は自動的に米国籍になる。

普通は、親がその子供を連れて日本に帰国し、住民登録をした時点で子供を日本国籍にして、米国籍を破棄する。だが、もしそれを何らかの事情でしなかった場合、子供は一時的に2重国籍になる。しかし、だからといって2重国籍は合法であるという事ではない。あくまでも、これは国籍選択までの猶予期間に過ぎないのだ。

米国では成人と決められている21歳の誕生日までに、米国籍か、あるいは親の国籍か、どちらかを選択しなければならない。これが米国国籍法である。私の友人にもこういうお子さんを持っている方が何人かおられる。お子さんの仕事や将来設計に関わることなので悩むところである。

しかし、米国移民局から「21歳になりましたから、国籍選択してね」という通知は来ない。あくまでも義務として自己申請し、どちらかの国籍を放棄しなければならない。しかし中には、21歳を過ぎても「なあなあ」でそのまま放置してしまう方々もいる。これが僕が言うところの「確信犯」である。

日本ではどうかというと、日本では22歳の誕生日までにどちらかを選択し、どちらかを破棄しなければならない。それが国民の義務であると国籍法で定められている。以下の法務省のHPを参考にしていただきたい。 http://www.moj.go.jp/MINJI/minji06.html

つまり、欧州のように四方を他国に囲まれ、混血が多い国を除いて、基本的に重国籍は日本でも米国でも違法なのである。もちろん、「本人の意思に反し生まれながらに米国籍を持ってしまった二重国籍保持者」達も例外ではないのである。

では重国籍はなぜ問題なのか。ひとつは、国民間に不平等が生じる可能性があるからだ。例えば日米の場合、相続や贈与の税法が異なるため、2重国籍の方は税率の安い国の税法にしたがえば得をするという不平等が生じるのである。

僕はコメントしてくれた方と判断の前提になる土俵は何も違わないと信じている。ただ彼あるいは彼女が21歳前か後かということだけである。21歳前なら猶予期間。21歳後なら確信犯扱いになる。知らなかったでは済まされない。世の中はそんなに甘くはない。ただ、現在のところ、これを罰する明確な法律がない。だから、この選択の義務をずっと怠っていた蓮舫議員に関してもうやむやになっているのである。

現時点で蓮舫議員に求めなければならないことは、日本のパスポートを提出させることである、台湾を訪問したときに、入国印が押されているかどうかのチェックは10分で済むだろう。台湾出入国印が押されていなければ、彼女はどうやって台湾にはいったのか?あきらかである。有効な台湾パスポートを保持していたことになる。つまり二重国籍確信犯ということだ。。

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